調理学 回答

  調理学 回答
2002年度 解答と解説
52. 正解:(5) (1) 誤り: 油通しは、中国料理の炒め物などの下処理に用いる手法の一つである。素材そのままや下味をつけた 材料を予め100〜140℃程度の油にくぐらせ、表面だけに熱を通すことにより、材料のうま味を逃がさず、色、 口あたりがよくなる。 (2) 誤り: から揚げとは、素材そのままや下味をつけた材料にでん粉または小麦粉をつけて揚げたものである。 衣の水分が少ないので、加熱時間は短くてよく、魚や鶏肉などに利用される。 (3) 誤り: 油の比熱は、油の種類にもよるが0.4〜0.6(cal/g・K)で、水の比熱の約2分の1であるので、 揚げ油の温度は下がりやすい。 (4) 誤り: フリッターとは、小麦粉に卵黄、牛乳または水などを混ぜた後固く泡立てた卵白を加えたものを衣にする揚げ物である。
53.  正解:(5)cとd a. 誤り: 小豆の表皮は硬く、水に浸漬しても表皮からほとんど吸水しない。また、側   面の胚座から少しずつ吸水し、    内部の子葉が先に膨潤して胴切れを起こしやすいので、小豆は浸漬しないでそのまま加熱することが多い。 b.  誤り: うるち米は洗米操作により、約8〜10%の水を吸収する。洗米操作では水溶性成分の損失を抑え、米に糠臭を    吸わせないために水を数回換えて、手早く洗うことが大切である。 c.  浸漬操作における浸漬後の重量倍率については、副次的調理操作の基本的事項であるので、日常よく使用する食品    について整理しておくことが大切である。
54.   正解:(2)aとd a.   塩化ナトリウム(NaCl)は水中でナトリウムイオン(Na)と塩素イオン(Cl-)に解離し、この両イオンの     存在によって塩味を感じる。 b.   誤り: うま味は、代表的なものにイノシン酸、グルタミン酸、コハク酸、グアニル酸などアミノ酸や有機酸、     核酸の分解物であるヌクレオチドがうま味を呈する。 c.   誤り: 主な甘味物質の甘味度は、ショ糖を1として、ブドウ糖0.6〜0.75、果糖1.0〜1.5、還元麦芽糖0.6〜0.8、    乳糖0.15などである。 d.  酸味は水素イオン(H+)による味で、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸など主に有機酸による。また、    無機酸としてはリン酸がコーラ飲料などに使用されている。
55.  正解:(3)bとc a.   誤り: 冷蔵庫の温度は一般に10℃以下で、食品が凍らない程度に庫内を冷やす。最近では冷凍室(-18℃)、     ソフト冷凍室(-7℃)、パーシャル室(-3℃)チルド室(約0℃)、冷蔵室(2℃)、野菜室(5℃)、     ワイン冷却室(8℃)の7つのスペースに切り換えられる家庭用冷凍冷蔵庫もある。 b.   熱伝導率は熱の伝わりやすさを表わし、主な調理器具の熱伝導率はアルミニウム:0.49(kcal/cm・s℃)、     鉄:0.15 (kcal/cm・s℃)、銅:0.92( kcal/cm・s℃)、ステンレス0.038〜0.056(kcal/cm・s℃)である。 d.   誤り: 電子レンジは、マイクロ波を食品に照射することによって生じた摩擦熱によって加熱される。
56.   正解:(4) (1)  誤り: あらいは、新鮮な魚肉を冷水にさらすことにより、身をひき締め、弾力を生じる。 (2)  誤り: しめさばは、塩じめしたさばを食酢に浸したもので、さばは鮮度が低下しやすいので     酢じめにすると保存性を高めることができる。 (3)  誤り: いか肉を加熱調理するときは、表皮に切り込みを入れることにより、見た目の美しさに     加えて、調味料の浸透も早くなり、食べやすくなる。 (5)  誤り: 魚肉にレモンや酢を加えると、アミン類が酸と結合して魚臭を消失させる作用がある。
57.   正解:(4) (4)   誤り: こわ飯の炊き上がり重量は、もち米重量の1.6〜1.9倍である。米飯の炊き上がり重量は     うるち米の場合は2.2〜2.3倍である。 (5)  新粉(上新粉)はうるち米の粉で、白玉粉はもち米の粉をいう。新粉の団子は粒度が細かいほど吸水率は高くなり、     日持ちのよい団子になる。また、砂糖の添加は団子の老化を遅らせる。白玉粉を混ぜると、団子は軟らかさを増し、     口あたりもなめらかになるが、反対にでん粉の混合は硬さを増し、歯切れをよくする。
  調理学 回答
2001
     解答と解説 52 正解:(2) (1)誤り: 煮汁は材料とほぼ同量とする。煮物の種類と煮汁の配合についてである。煮汁の量は       材料組織の状態、材料の含水量、切り方、加熱条件、鍋の大きさ・材質などによって       異なるが、煮物の種類による出し汁の一般的な割合を知っておく。   a)「煮付け」は少量の出し汁を用いるもの(材料の1/3 〜 1/4程度) であり、煮汁に浸って     いる部分のみが調味されるため、材料を返したり、落し蓋が必要となる。   b)「含め煮,煮込み」は多量の出し汁を用いるもの(材料と同量以上)。 (3)誤り: (吉野煮はくずデンプンを用いて煮た煮物のことであり、色どりを主体とはしない) 煮操作の最後にくずデンプンを用い、味が浸透しにくい材料にも味をからませ、なめら      かな食感とする。くずデンプンの代わりにかたくり粉を用いることもある。 (4)誤り: 110〜120℃ (5)誤り: 煮物は出し汁で食品を煮熟させながら、調味料を食品に浸透させる、もしくは含め煮では       加熱後も煮汁に浸し、均一な調味の浸透をはかる。調味に浸透圧現象を利用する例として       は、生野菜の和えものにおける振り塩操作の例がある。 53 正解: (5)但し、切ったいもをすぐに水浸の方が、より明解である。      スライスされたいもの切り口が空気に触れると褐変する(酵素的褐変)。細胞中のチロシンが、      チロシナーゼによって酸化されたものであり、水浸により空気との接触を遮断できる。また、      チロシナーゼは水溶性であるため、水浸は効率のよい方法であり、食塩水であれば、さらに       時間が短縮される。 (1) 誤り: 一般にビタミンCは加熱により分解が促進され、溶出も容易になるが、反面、        ビタミンC酸化酵素の活性を失うため、調理後のビタミンCの損失はあまり目立たない。また、        いも類では組織内への熱の伝導が遅いことから、ゆで汁へのビタミンCの移行は少ない。 (2) 誤り: 芽の部分または緑色の果皮の部分に含まれるものはソラニンである。有毒な配糖体である         が、その部分は切除、剥皮すること、また十分加熱することで毒性は廃除される。 (3) 誤り: 粉吹きいもには、成熟した男しゃく、農林一号など比重が大きく(1.080以上)粉質性の        品質が適正である。 (4) 誤り: マッシュポテトの裏ごしはジャガイモの細胞壁構成成分であるペクチンが、十分に流動性を        示すあつい中に行なう必要がある。いもが冷えると、ペクチンは粘性が増大するため、        裏ごし操作は行いにくい。 54 正解:(4) (1) 誤り: 卵白および卵黄の凝固温度の違いを整理する。卵白は58もしくは60〜70℃で、卵黄は        65〜70℃で軟らかくゲル化する。卵黄の凝固開始温度が高く、凝固温度の範囲が狭い        ため、卵黄がかたい。 (2) 誤り: 卵を湯の中に割卵し、ポーチドエッグが卵白を低温で凝固させ、卵黄を軟らかく包む形状を        とるためには、卵白の凝固速度を進める添加物が必要である。卵白アルブミンの負の        電荷を食塩のNaで中和、凝固しやすくする。また、酢は卵白の等電点に        近づけ、凝固を進める(95℃、 酢 3% 食塩 1%)。 (3) 誤り: 濃厚卵白は水様卵白に比し、泡の安定性は良い。水様卵白は表面張力、粘度が低いため        起泡力は良いが、安定性は低い。なお、調理的には水様部、濃厚部ともに、安定性を        高める方法として、砂糖の添加が一般的である。 (5) 誤り: マヨネーズの油滴の粒度は小さいほど粘度が高く、安定的である。        基本的には水中油滴型のエマルションの形成について整理しておく。           * 油滴の粒度: 表現は油滴のサイズの方が妥当である。 55 正解: (4)極く、基本的な問題として整理しておくが、その他の凝固用材料(カラギーナンなど)       についても、補充整理する。 (1) 誤り: カンテンは藻類から作られ、ほとんど消化されない。これに対し、ゼラチンは動物の        皮、腱、骨などを構成するコラーゲンを原料とし、消化性は良い。 (2) 誤り: カンテンの融解温度は、原藻の種類及び使用濃度によるが、68 〜80℃である。        良質のものの方が凝固点は高い。 (3) 誤り: 砂糖(60%の添加量まで)はカンテンゲルのゼリー強度を高めるが、        75%添加ではゼリーの強度は低下する。但し、一般に75%も添加するメニューはない。      * ゼリー強度: ゲルを形成するゼラチン、カンテン、カラギーナン、ペクチンなどの       ゼリー化力を示す用語である。試料の粘性、弾性、塑性、ぜい性などが複雑にからみ       合って現れるので、測定機器による用語の相違がある。弾性限界を超える力を       与えるとき「破壊」を生じる状態をさす場合が多く、近年は「ゼリー強度」ではなく       「破断強度」の表現が用いられる。いずれの用語であっても、同じ範囲の問題と       とらえてよい。 (5) 誤り: カンテン濃度が低く、砂糖濃度が高いほどゼリーは透明度を増す。これはゼリー中の        カンテン分子の規則正しい配列がショ糖分子の介在により減少し、ゼリー全体としての        密度のゆらぎが減り、均一化し、光の透過率が高くなるものと考えられる。 56 正解: (5) 但し、「肉叩きでたたく」は注目すべき内容ではない。 (1) 誤り: 生姜やパパイアにはタンパク質分解酵素が含まれており、肉を軟らかくする。その他、       肉の軟化に有効な酵素活性が利用されるものに、キウイフルーツ、パインアップル、       イチジクなどがあることも整理しておく。これらは筋鞘や筋せんいに作用するが、       浸透度は浅い。 (2) 誤り: 畜肉の組織構造から、ヒレやロースは結合組織の少ない部位である。 (3) 誤り: マリネにした肉はpHが低下して(酢による)、保水性が高く、軟らかくなる。その他、       マリネは食品を香辛料や香味野菜を加えた調味液に漬けこむが、漬け汁は酢を主体       とするため、保存性を高め、魚介類の生臭みを抑制する効果もある。 (4) 誤り: 融解温度は豚脂では33〜46℃と低いが、牛脂では40〜50℃と高い。これら融点は、        料理の供食温度およびメニューを左右するものである。 57 正解:(4) (1) 誤り: ホーロー鍋は熱伝導率が低いが、食品に対し温度分布は均一的であるが、熱伝導率が低い。        ホーローは金属を保護するため、表面にガラス質を主成分としたホーロー薬をかけて        焼きつけたもので、素地金属は鉄鋼板、アルミニウムなど耐酸性に優れているが、        衝撃に弱い。また熱膨張係数が異なる物質が密着しているため、急激な熱変化、        焦げつきには注意を要する。 (2) 誤り: 圧力鍋による米飯は粘りの多いテクスチャーとなる。圧力鍋による炊飯は炊飯時間は        短縮されるが、米飯粒は表層部と中心部の膨潤度や糊化の状態の差が著しく、常圧による        ものより表面に粘りがある。これは高圧で加圧されるため、米飯粒の組織が一部崩壊し、        でんぷん粒が流出するためである。温度上昇がゆるやかであるように改良されたものでは、        粘りが目立たない。 (3) 誤り: ガスコンロは鍋底を加熱して対流伝熱や伝導伝熱で加熱するには適しているが、直火焼きの        ような放射伝熱加熱には不適当である。そこで魚焼き用のグリルは棒状のバーナーで金属の        網やセラミックを加熱するタイプのもの等を利用して、放射熱を強くするように工夫されて        いる。 (5) 誤り: 電磁調理器の原理、構造をよく理解しておく。その原理、構造から熱効率は非常に高く        (100%に近い)、十分な出力が得られる。ほかに温度が電気的に制御できるので        温度管理も容易である。欠点としては、使い得る鍋の材質に制限がある。
2000   52−(5)   53−(4)   54−(4)   55−(2)   56−(2)   57−(4) 1999 52(2) これは内食。中食は既製食品を家で食べる(d)   53(4) 識別能あり(1),酸味あり(3),メチオニンなど苦味(5)   54(3) 粘度は低い(3)   55(4) 肉は最初に。野菜は短時間(4)   56(4) 沸騰水から加熱するとうま味の流出が防げる(4)   57(1) 小豆の吸水は遅く、20時間ていどかかる(1) 1998 52(5) タンニンが溶出(a) タンニンが結合(b) カフェインとタンニンが結合しない(c)   53(4) 「だま」が出来やすい(4)   54(2) pHが下がると保水力が低くなる(2)   55(3) 水から熱すると抽出がよい(3)   56(2) グルテンが多いと重い衣になる、軽くまぜる(2)   57(4) 0−5℃(a) 鉄鍋を使う(c) 1997 52(3) 手作りが消滅することはない(3)   53(2) 舌全体に分布している(a) 水溶液なら受容器に直接に作用(e)   54(2) 応力(ア) ひずみ(イ) ダッシュポット模型(ウ)   55(5) 米重量の2-2.3倍の重量(5)   56(3) ゆでこぼして粘度を下げる(3)   57(4) 活性は食酢で抑制されるので、辛みの増加を防ぐ(4) 1996 52(2) 緩慢解凍が適するのは少ない(a) ともに温度上昇により溶解度上昇(d)   53(2) 酸化抑制(a) 変色する(d)   54(3) 低温の油で時間をかける(3)   55(4) 脂肪粒子が大きいほど凝集しやすく泡が安定(4)   56(2) 味が変わる(d)   57(2) 熱保持容量が小さいので不適:厚手の鋳鉄が適(2) 1995 52(4) 小さい(a) 高くなるので脱水する(c) 拡散されやすいように後から(d)   53(4) 卵黄が固まり卵白が流動(1) 水中湯滴(O/W)(2) 多価イオンが凝固能力が高い(3) 低い温度でよく攪拌し細粉状に(5)   54(1) 肉が軟化(c) もっと高温(150度以上)で粘度低下、褐変(d) バターが多く卵が少ないと...(e)   55(1) 小さいほど速度が遅い(c) 分散相が液体で分散媒が固体(d) さらし飴はサスペンジョン(e)   56(5) 簡便だが精密でない(a) 模擬的な方法による(e)   57(3) ペクチンは無変化(1) 蓋をしないで..(2) 溶出促進(4) 少なくなる(5) 1994 52(3) 粘着力が強く接着しやすい(3)    53(2) 粘度低下、褐変(2)   54(3) 冷凍に適する(b) 緩慢解凍が良い(c)   55(3) 高温短時間(c) 白色(120-130)褐色(160-180)(d)   56(5) 味を生かすには湿式加熱(5)   57(3) いかのすり身は「すわり」を起こしにくい(3) 1993 52(4) グルテンの生成を阻害(4)   53(5) すべて   54(5) 多いほど大きい(c) 低い(d)   55(5) 24h程度で硬直、8-10日5度程度が食べ頃(e)   56(5) 高温になっても溶解度、溶解速度は著しくは増加しない(5)   57(4) 馬鈴薯澱粉は糊化しても透明、コーンスターチは白く濁る(4) 1992 52(2) 比熱が大きく温度が変動しにくい(2)   53(1) 温度が高いほど大きい(a) 煮汁が少ないときなど有効(b) 塩が溶けないうちに焼き上げる(d)   54(5) 柔らかいほど甘く感じる(5)   55(2) 酸によりゲル化低下(a) 小麦のグルテンは利用される(b)   56(1) 他の可能性は簡単に除ける   57(5) 水分があると加水分解(a) 混ぜると新しい油まで変化する(e) 1991 52(3) 選択は容易である   53(5) すべて誤り   54(4) 牛乳蛋白質はカゼイン、-SHから硫化水素が出る   55(2) 106-107度(a)    56(3) 使用できる(a) 250-300度(c) 常圧まで下がらないと(e)   57(4) 口ざわり、なめらかさ、など物理的要因 1990 122(5) 順序の効果を消さなければならない(b) 外界の刺激がないように(d)   123(5) 生クリームはO/W、バターはW/O(5)   124(2) 刺し身は片刃でひき切り、野菜は押し切り、骨はたたき切り、薄い刃は横に切りわける力が強い   125(5) もち米は吸水率大(a) 還元糖は増えない(e)   126(4) 調味料の濃度(4)   127(2) 牛脂の融点は高いので、コールドビーフには脂肪の少ない肉を使う(a) pHが下がる(c) 1989 122(4) 甘さは体温前後でもっとも強く感じる(4)   123(4) 初期吸水が遅い(4)   124(4) すべて正しい   125(5) すべて正しい   126(3) 味、口当たりが悪くなる(c) 脱水量は増加(d)   127(4) アルギン酸は海草の多糖類(c) ミロシナーゼはわさびなどの酵素(d) 1988 122(3) 甘味の多いβ型が増えるので、甘くなる(3)   123(5) 後から加えると効果は少ない(a) 水に溶かしておくと効果が大きい(c) (b)は中間   124(4) 小さい(4)   125(2) 加熱により粘性を失う(a) 温度上昇が遅い石焼きイモは甘い(e)   126(5) 保水性低下(c) 効果が出現する(d)   127(4) ガスの種類によっても異なる(4) 1987 122(5) 160x2x2.3=736g(a) 50x5x0.89=222.5g(b) 20x5.6=112g(c) 100x10x0.65=650g(d)   123(5) 比例しない(c) 沸騰直前に取り出す(e)   124(2) 卵白の起泡性によるものでイーストではない(a) 卵泡は使用しない。小麦粉中の空気(e)   125(3) 85-90度に加熱し、水の沸騰を防ぐ(a) 蛋白質の熱凝固性を減少させる(e)   126(2) 下層が固まると粘着しない(a) 下層が固まらず温度が高いと粘着しない(e)   127(3) 分割は影響しない(3)