調理学 試験問題
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2002年(平成14年)第十六回

<調理学>
52 揚げ物に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 油通しとは、二度揚げの一度目の操作を指す。
(2) から揚げとは、食品に何もつけずに揚げる手法をいう。
(3) 油の比熱は水の約0.7倍なので、揚げ油の温度は下がりやすい。
(4) フリッターの衣は、小麦粉と水と砂糖で作る。
(5) 揚げ物では、食品中の水分が蒸発し代わりに油が吸収される。


53 洗浄・浸漬操作に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 小豆は種皮や組織が硬いので、5〜6時間水に浸漬してから加熱操作を行う。
b うるち米は洗米操作により、米重量の15%の水を吸収する。
c 切った野菜を水につけると、浸透圧の作用で水が細胞内に吸収されパリッとする。
d 乾燥ひじきを水に浸漬すると、重量が7〜8倍になる。
   (1)aとb (2)aとd (3)bとc (4)bとd (5)cとd
54 食味の化学的要因に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 純粋な塩味は、ナトリウムイオンと塩素イオンの組合せによって生じる。
b うま味は、グリシンやリシン(リジン)などのアミノ酸の組合せによって生じる。
c ブドウ糖の甘味は、ショ糖の1.3倍である。
d 酸味は、水素イオンによって生じる。
   (1)aとb (2)aとd (3)bとc (4)bとd (5)cとd
55 調理の設備・器具に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 家庭用冷凍冷蔵庫の野菜室は、0〜−2℃に設定されている。
b 強制対流式ガスオーブンは、熱伝達がよく温度が速やかに上昇する。
c ステンレス鍋の熱伝導度は、アルミニウム鍋より小さい。
d 電子レンジは、マイクロ波による放射熱を利用する加熱器具である。
   (1)aとb (2)aとd (3)bとc (4)bとd (5)cとd
56 魚介類の調理に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) あらいでは、魚肉を氷水中で洗うことにより肉が収縮し弾力を失う。
(2) しめさばでは、肉のたんぱく質が酸変性し保存性が低下する。
(3) いか肉に布目の切り込みを入れると、調味料の浸透が遅くなる。
(4) 魚肉に1〜2%の食塩を加えて混ぜ合わせると、ねばりが出る。
(5) 魚肉にレモンや酢を加えると、ミオシンが酸と結合して魚臭が失われる。

57 もち米の調理に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1) もち米は、2時間の水浸漬で30〜40%吸水する。
(2) 炊きこわ飯では、米の容積の80%を加水量とする。
(3) 蒸しこわ飯では、ふり水により硬さの調整を行う。
(4) こわ飯の炊き上がり重量は、もち米重量の2.2〜2.3倍である。
(5) 新粉で作る団子は、白玉粉を加えると軟らかさが増す。


2001年(平成13年)第十五回

52 煮物に関する記述である。適切なものはどれか。
(1) 煮つけの煮汁は、材料とほぼ同量とすると、煮汁が残らないように仕上が る。
(2) 落し蓋は熱と調味料を食品に均一に分布させるために用いられる。
(3) 野菜の緑色を美しく散らした煮物を古野煮という。
(4) 圧力鍋を用いると、加熱温度は150℃程度になる。
(5) 加熱中の調味はほとんど浸透圧現象により行われる。


53. じゃがいもの調埋に関する記述である 正しいのはどれか。
(1) じゃがいもを茄でるとビタミンCはほとんど失われる。
(2) じゃがいもの芽の部分をとるのは酸化酵素チロシナーセを取り除くためであ る。
(3) 粉ふきいもには粘質のメ一クインが適する。
(4) マッシュポテトを作る時のうらごしは、いもが冷めてから行う。
(5) フライドボテトの褐変を防ぐには、切ったいもを水につけてから揚げる。

54. 卵の調理に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 卵白と卵黄の凝固温度の差を利用した温泉卵は、卵白よりも卵黄の方が軟ら かい。
(2) 落とし卵は茹で汁に食酢や塩を加えると卵白が凝固しにくくなる。
(3) 濃厚卵白は水様卵白に比べて泡立ちやすく、泡の安定性は高い。
(4) カスタードプディングのゲル化には牛乳中のカルシウムが影響している。
(5) マヨネーズは油滴の粒度が小さいほど、粘度が低く、不安定である。

55 寒天・ゼラチンの調理に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 寒天とゼラチンは、藻類から作られ、ほとんど消化されない。
(2) 寒天を溶かした液は、40℃付近でゲル化し、45℃付近で再び融解する。
(3) 砂糖は寒天ゲルのゼりー強度を低下させる。
(4) ゼラチンの凝固温度と融解温度はともに寒天より低い。
(5) 寒天ゲルの透明度は、砂糖濃度が高いほど低い。

56. 肉の調理に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) 生姜やパパイアにはたんぱく質分解酵素が含まれており、肉を硬くする。
(2) ステーキにはヒレやロースなど結含組織の多い肉を用い、高温で焼く。
(3) マリネにした肉はpHが低下して保水性が低くなり肉は硬くなる。
(4) 食肉の脂肪の融解温度は、豚脂は40〜50℃と高いが、牛脂は30〜35℃で融 ける。
(5) 肉を軟化するには筋を切る、肉たたきでたたく、挽肉にするなどの機械的方 法がある。

57. 加熱用器具に関する記述である。正しいのはどれか。
(1) ホーロー鍋は、熱伝導率が低く温度分布が不均一になる。
(2) 圧力鍋で炊飯すると、飯は粘りの少ないテクスチャーとなる。
(3) ガスコンロは、対流伝熱や伝導伝熱加熱には適さない.
(4) 電子レンジは、温度上昇速度がはやいので食品の酵素失活が早い。
(5) 電磁調理器の熱効率は、電気コンロに比べて低い。


2000年(平成12年)第十四回


52切砕についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 煮くずれしやすい食品は、繊維と直角に均一な形に切る。
b 食品の旨味を汁に抽出するときは、繊維と直角に厚く切る。
c 繊維の方向にそって平行に切ると、歯ざわりが賞味できる。
d ふろふき大根のかくし庖丁は、調味料を平均に浸透させる。
   (1)aとb   (2)aとc   (3)aとd   (4)bとc   (5)cとd


53調味操作についての記述である。正しいのはどれか。
(1) かつお節の二番だしは主にすまし汁に使用する。
(2) 水だし法でとった煮干しだし汁は臭みが強い。
(3) 加熱調理では、調味料は浸透圧現象により食品に浸入する。
(4) 調味料の食品内部における移動は加熱終了後も続く。
(5) 食品内部への調味料の浸入は分子量が小さいほど遅い。

54米粉の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) しん粉の吸水量は、粒度が細かいほど大きい。
(2) 白玉粉は水でこね、茹でて椀種やしる粉などに用いる。
(3) しん粉を用いただんごは、蒸したあとのこね回数が多いほど、生地は軟らか くなめらかになる。
(4) しん粉に白玉粉を混ぜるとだんごは硬さを増し、片栗粉を混ぜると生地が軟 らかくなる。
(5) だんごに砂糖を加えると、生地の老化を遅らせ日もちがよくなる。

55でんぷんの調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1) かき玉汁にでんぷんを用いると、卵は軟らかく表面積の大きい凝固物とな り、安定性が良くなる。
(2) くず煮やくずあんには、粘性が強く透明度の高い小麦でんぶんが適してい る。
(3) くずざくらの弾力のある口ざわりは半糊化状のでんぷん衣であんを包んだ後 に、蒸すことにより得られる。
(4) ブラマンジェにはゲル形成のよいコーンスターチが用いられる。
(5) でんぷんを肉や魚介類にまぶすくずたたきは、糊化したでんぷんの膜で成分 の流失を防ぎ、軟らかくなめらかな舌ざわりを与える。

56焼く操作についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 直火焼きは、伝導による温度上昇で食品表面から内部へ熱伝導される。
(2) オーブン内の伝導方式は、熱した空気の対流、庫壁の放射熱、天板の伝導熱 の3種による。
(3) 焼き物は、加熱温度が高く、食品の外表面と内部組織の温度勾配が小さい。
(4) 魚介類は、弱火短時間加熱により内部の旨味成分流出を防止する。
(5) ホットケーキは、加熱によりでんぷんの糊化を必要とするため強火で焼く。

57エネルギーに関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 炭は燃焼により熱と水蒸気を発生する。
b プロパンガスの比重は都市ガスより大きい。
c 都市ガスは燃焼により2000〜3000℃の温度になる。
d 電磁調理器は高周波による磁力線によって発熱する。
   (1)aとb   (2)aとc   (3)bとc   (4)bとd   (5)cとd


1999年(平成11年)第十三回

52 食文化に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 匂いやテクスチャーに対する嗜好は国・民族によって大きく異なる。
b 世界の米料理には米を荒びきにしたものが多い。
c 夕食に米飯を食べる日本人は6割程度である。
d 家庭で作って家庭で食べる食事を中食という。
e 日本人の食生活には簡便化、高級化及び多様化が共存している。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe


53 味覚に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)新生児には味の識別能がない。
(2)辛味は5種の基本的な味の一つである。
(3)酢酸には酸味があるがクエン酸にはない。
(4)食塩の塩味はNa+とCl-への解離によって生じる。
(5)甘味やうま味を持つアミノ酸はあるが苦味を持つものはない。

54 嗜好性の評価方法についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)テクスチャーは圧縮により試料を破壊し、得られた曲線から硬さ・付着性・凝集性などの特性を数値で表したものである。
(2)アミロ(ビスコ)グラフは小麦粉やでんぷんの粘度測定に用いられる回転粘度計である。
(3)コーンスターチはジャガイモでんぶんに比べて糊化しやすく、粘度の高い糊を形成する。
(4)順位法による官能検査は試料間の差またはn人のつけた順位に一致性があるかを調べる方法である。
(5)嗜好意欲評価尺度は嗜好の程度を具体的に表現できるように、嗜好尺度を改良したものである。

55 妙め物についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)妙める調理は,火力に合わせたかく伴により,水分蒸散の促進をはかる。
(2)妙め物の温度分布は、鍋底が高温で不均一であるため、かく拌により上下の材料の温度差をなくす。
(3)妙める材料が多量なときは、鍋をできる限り高温にして調理するのがよい。
(4)肉、卵、野菜の3種を用いた妙め調理は、野菜、卵、肉の順に強火で妙めるのがよい。
(5)油通しをした肉は、油切りしている間に余熱で内部温度が上昇するので、肉の収縮率が少なく軟らかい。

56 煮る調理操作にいての記述である。誤っているのはどれか。
(1)でんぷん性食品が煮ても重量変化が少ないのは、細胞中のでんぷんが水分を吸収し、膨潤糊化するためである。
(2)肉類などたんぱく質性食品を煮ると重量が減少するのは、肉汁の放出により収縮し変性するためである。
(3)乾物を煮ると重量が増加するのは、水分を多量に吸収するためである。
(4)魚肉は、水から加熱するより沸とう水から加熱した方が、エキス分の溶出は多い。
(5)じゃがいもを煮るときは、内部を徐々に昇温させるため、水から加熱する。

57 豆の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)豆の吸水に要する時間は大豆・いんげん豆は12時間と長いが、小豆・ささげは5〜6時間で短かい。
(2)大豆は1%位の食塩水に浸漬したのち煮熟すると軟らかくなりやすい。
(3)小豆の茄で汁に含まれるサポニンなどのアク成分を除く目的で、沸とう後の茄で汁を捨てることを渋切りという。
(4)小豆は種皮よりも子葉の方が吸水膨張するので、胴切れや煮くずれを起こしやすい。
(5)黒豆を煮る際に鉄釘などを入れると、黒豆のアントシアン色素はFe2+と結合して錯塩をつくり美しい黒色を呈する。


1998年(平成10年)第十二回

52 嗜好飲料・甘味料に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 玉露を低温で入れるのは、タンニンとアミノ酸の溶出を抑えるためである。
b 紅茶にミルクを加えると、紅茶のビタミンAとミルクのたんぱく質が結合して渋味が弱まる。
c 紅茶にレモンを入れるとクリームダウンが起こる。
d アスパルテームは加熱すると分解されやすいのて、煮物調理には適さない。
e サッカリンは、砂糖のような卵白泡を安定させる効果をもっていない。
 (1)aとb (2)aとc (3)bとd (4)cとe (5)dとe


53 小麦粉の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)小麦粉にその約50%の水を加えてこねると粘弾性のあるドウが得られ、同量以上の水を加えると流動状のバッターとなる。
(2)ドウの性質はファリノグラフやエクステンソグラフて測定され、強力粉は薄力粉に比べて弾力・こしがあり、伸びやすくなる。
(3)グルテンはドウを作っていく過程で形成されるもので、食塩の添加はドウのこしを強くし、ねかせておくと伸びやすくなる。
(4)ホワイトソースはルーに牛乳を加えて加熱するが、小麦でんぷんは糊化温度が低いので調製しやすい。
(5)小麦粉に炭酸水素ナトリウム(重曹)を加えて膨化させると、生地にアルカリ臭や味が残り、小麦粉中のフラボノイド色素を黄色化する。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe

54 肉類の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)牛肉に、1.3〜1.5%の食塩を用いるとたんぱく質の水和性が増し、加熱中の重量損失が少なくなる。
(2)肉の水和には、pHが影響し、酸性側でもアルカリ性側でも水和は減少する。
(3)肉は、pHの緩衝効果が強いため、酸性に変えるにはかなりの量の酸を必要とする。
(4)肉を加熱すると重量が減少するのは、肉汁や蒸発水分のほか、脂肪が溶融してドリップになるからである。
(5)結合組織の多い肉は、静かに沸騰させながら長時間加熱するとやわらかくなる。

55 魚介類の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)魚肉の筋原繊維たんぱく質は45〜50℃、筋原質(肉漿)たんぱく質は60℃前後で凝固する。
(2)魚肉は、加熱によりたんぱく質の凝固と同時に脱水が起こり、小魚、切身は20〜25%、いか、たこは30〜40%脱水する。
(3)魚肉は、沸騰水から加熱した方が水から加熱するよりも溶出するエキス分は多い。
(4)塩じめした魚は、肉中の水分、エキス分が除去されて固くなり、再び水で塩抜きしても肉質はもとに戻らない。
(5)いかを水に浸漬しておくとやせるのは、筋原繊維たんぱく質が他の魚肉に比べ水和しやすく、水で抽出されやすいからである。

56 油脂の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)天ぷらの衣は高温の油で揚げると水分が蒸散し、代わりに油脂が加わり、舌ざわりの軽い衣になる。
(2)天ぷらの衣にはグルテンの多い強力粉を用い、水を加えて均一に攪拌する。
(3)フレンチドレッシングは油と酢に調味料を加えたもので、一時的にエマルション化する。
(4)クッキーやパイ皮に加えられるショートニングは、製品にもろさと砕けやすさわ与える。
(5)クリーミング性はバターなどの固形脂わ攪拌した時に空気を抱きこむ性質で、軽い口ざわりを与えることである。

57 調理の設備・器具に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 冷蔵庫のパーシャルフリージング室の温度は−10℃前後である。
b 家庭用電子レンジのエネルギー効率はほぼ50%である。
c 電磁調理器は発熱が早く、任意の温度を長時間安全に保持できるが鉄鍋を使えないのが欠点である。
d 自動炊飯器の保温温度は、腐敗菌の生育を避けるため70℃以上と決められている。
 (1)aとb (2)aとd (3)bとc (4)bとd (5)cとd


1997年(平成9年)第十一回

52 調理の今後の傾向に関する記述てある。適切でないのはどれか。
(1)若年層が新しい調理済食品を受け入れて成長する結果、食嗜好は変動する。
(2)生活文化に基づく価値観が変わらない限り、伝統的な古い調理法も廃れることはない。
(3)調理操作は機械化やシステム化の傾向をたどり、手づくりの料理はやがて消滅する。
(4)調理操作はしだいに家庭外で行われるようになり、大量化の途をたどる。
(5)調理の簡便化と多様化、高級化は、同時に進んで行く。


53 食物の呈味性に関する記述である。誤っているものの組合せはどれか。。
a 料理の味を調べるときは、少量を舌の先で味わう。
b 2種類のうま味物質を混合すると、うま味が強められることが多い。
c 甘味に少量の食塩を加えると、対比効果により甘味が強調される。
d 苦味は甘味を加えることにより緩和される。
e 砂糖濃度が同じ場合は、水溶液よりゼリー状の方が甘味を強く感じる。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe

54 物性に関する記述である。ア〜ウの空欄に入る語の正しい順序の組合せはどれ
か。
  クリープ測定は、食物の基礎的なレオロジー的性質を調べる手段の一つで、一
定 [ア]のもとで時間の経過に伴う試料の[イ]の変化を測定し、弾性を
スプリング、粘性を[ウ] で表わした組合せ力学模型により粘弾性を示す。
      ア              イ              ウ

 (1) ひずみ           テクスチャー   粘度計

 (2) 応力             ひずみ           ダッシュポット

 (3) 応力             流動性           テクスチャー

 (4) ひずみ           応力             粘度計

 (5) テクスチャー   流動性           ダッシュポット

55 米の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)日本の伝統的な炊飯は煮る、蒸すのほかに焼く操作が加わった複合加熱による調理法であり、炊き干し法といわれる。
(2)うるち米の米重量の1.5倍の水を加えて炊飯すると、水分約65%を含む飯となる。
(3)味付け飯の塩分添加量は米重量の1.5%(食塩換算)を基準とする。これは、炊き上がり飯の食塩濃度0.7%に相当する。
(4)すし飯の食酢の量は米の容積の約10%である。食酢の量を減じた加水量で炊き、蒸らし時間は通常の炊飯の約1/2とする。
(5)もち米を水に2時間浸漬し、蒸し上げたこわ飯の炊き上がり重量は米重量の約3倍となる。

56 いも類の調理に関する記述である。誤っているのはどれか。。
(1)マッシュポテトは熱いうちに磨砕する必要がある。冷えるとペクチンが粘性を増し、裏ごしがしにくくなる。
(2)さつまいもの天ぷらをする時、衣に重曹を入れて揚げるとクロロゲン酸がアルカリと反応して、いもの周囲が緑色を呈することがある。
(3)さといもの茄で水に食塩・食酢・みょうばんなどを加えると、粘質物の溶出が促進され、粘度を増す。
(4)やまいもはアミラーゼを含み、繊維が軟らかく、消化の良い食品である。粘性が強く起泡性があり、すりおろしてとろろ汁として生食される。
(5)さつまいもやじゃがいもの加熱を中断して再加熱すると、組織が硬化し、煮えなくなることがある。

57 酢の作用についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)かたい牛肉をあらかじめ酢油に浸漬しておくと、たんぱく質が水和性を増し、加熱時に軟化しやすくなる。
(2)魚臭成分であるトリメチルアミンは、塩基性の揮発成分で、酢洗いにより除去される。
(3)落とし卵をつくるとき、熱水中に食酢を加えておくと、たんぱく質の熱凝固が促進され、卵白が散乱せず卵黄を形よく包み込むことができる。
(4)大根おろしに食酢を加えると、ミロシナーゼの活性を高め、辛味の増加を促進する。
(5)ごぼうやれんこんを酢水に浸すのは、pHを下げて酸化酵素の活性を抑え、ポリフェノ一ルによる褐変を防ぐためである

1996年(平成8年)第十回

52 調理における冷却についての記述である。誤っているものの組み合わせはどれか
a 冷凍調理食品は、普通、冷蔵庫であらかじめ解凍してから加熱を行なう。
b サラダの生野莱はよく冷やし、食べる直前にドレッシングをかける。
c 果実中のフルクトース(果糖)は低温で甘味の強いβ−型が増加するので、果物は冷やしたほうが甘い。
d 食塩の水に対する溶解度は温度の上昇とともに増大するが、砂糖はその逆である。
e てんぷらの衣は、冷水でといてあまり攪拌(かくはん)せず早目に使う。
 (1)aとc (2)aとd (3)bとd (4)bとe (5)cとe 


53 調理とビタミンについての記述である。誤っているものの組み合わせはどれか。
a 大根おろしに少量の食酢を加えると、ビタミンCの酸化が促進される。
b 緑黄色野莱をゆでたときの水溶性ビタミンの損失は、熱による破壊よりゆで汁への溶出のほうが大きい。
c 野莱のβ-カロチンは脂溶性で、揚げもの、炒めものなど油脂を使う料理では溶出による損失が大きい。
d 黒豆を煮るとき少量の炭酸水素ナトリウム(重そう)を使うと、表皮は軟らかく内部は膨潤し色も安定化するが、ビタミンB1の損失は大きくなる。
e さつまいものビタミンCは、大切りのまま長時間蒸しても安定である。
 (1)aとc (2)aとd (3)bとd (4)bとe (5)cとe 
54 揚げものの温度についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)揚げものにおける水と油の交代は、高温になるほど速やかに進行する。
(2)小麦粉の膨化を伴う揚げものでは、グルテンの活性が失われるのを防ぐため、高温を避ける。
(3)ポテトチップは、材料の水分が早く完全に蒸発するように高温で揚げる。
(4)大型で組織の硬い野莱やいも類は、やや低温で長時間揚げる
(5)油の比熱は水より小さく、揚げ油の温度の振幅は水より大きい。
55 牛乳および乳製品の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)牛乳中で肉を加熱する場合、塩類の影響を受けるので、塩漬肉は生肉より牛乳の凝固を起こしやすい。
(2)魚やレバーを牛乳に浸潰すると、脂肪球やカゼインミセルが生臭みを吸着する。
(3)牛乳を使ったホットケーキやクッキーの美しい焼き色は、アミノカルボニル反応によるものである。
(4)生クリームは脂肪合量が多く脂肪粒子が小さいほど凝集が起こりやすく、泡立ちがよい。
(5)ヨーグルトは乳酸発酵によるカゼインの凝固を利用したものである
56 調味料についての記述である。正しいものの組み合わせはどれか
a 調味料としての砂糖は、水に溶けやすく、温度、pHなど調理条件によって甘味の強さや質が変化しやすい。
b みりんを煮切るのは、おもにアルコール分を除去し、同時にアミノカルボニル反応などにより、粘稠性、香気、色沢を増すためである。
c しょうゆの香気成分は、加熱によって揮散するので、汁ものには消火直前に加える。
d グルタミン酸ナトリウムは、100℃以上に加熱するとピロリドン酸ナトリウムに変化してうま味を増す。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd 
57 鍋についての記述である。誤っているものの組み合わせはどれか。
a 粥を炊くのには、熱伝導率は小さいが熱容量の大きい土鍋がよい。
b 揚げものには、熱伝導率が大きく温度を調節しやすいアルミ鍋がよい。
c 薄焼き卵を焼くには、熱伝導率の大きい銅製の鍋がよい。
d 電磁調理器に乗せるには、磁性体で発熱しやすい鉄鍋がよい。
e 煮魚には、汁が煮つまるのを防ぐためには丸底鍋より液量の多い平底鍋がよい。
 (1)aとd (2)aとc (3)bとe (4)bとd (5)cとe 


1995年(平成7年)第九回

52 調味についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 調味成分の食品への拡散は分子量の大きいものほど大きい。
b れんこんやじゃがいもを食酢で処置するとシャキシャキした触感が得られる。
c 煮豆に大量の砂糖を一度に加えて加熱すると、浸漬液の濃度が高くなって脱水を防ぐ。
d シチューなど煮汁に粘度があると食品への吸塩量が小さくなるため、ルウやでんぷんは加熱の始めから加える。
e しょう油、みそで同程度の塩味をつけるには、しょう油は食塩量の約6倍、みそは約8倍である。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとd (4)bとe (5)aとe


53 卵の調理についての記述である。正しいのはどれか。
(1)卵を水から入れて60〜75℃で30分間加熱すると、卵黄より卵白の方が固い温泉卵ができる。
(2)卵黄は脂質約30%を含む天然の安定なエマルションであり、これに油や調味料を加えると油中水滴型のマヨネーズとなる。
(3)卵のたんぱく質は牛乳中のカルシウム塩の作用により、熱凝固を促進するが、カルシウム塩のアルブミン凝固能力はナトリウム塩よりも弱い。
(4)卵白にしょ糖を加えると粘性が高まり、たんぱく質の表面変性を遅らせるので起泡性は低下するが、泡の安定性とつやがよくなる。
(5)炒る卵は加熱速度と攪拌速度、加熱時間などによりでき上がりの性質は異なるので、撹絆は半熟の状態でとどめる。
54 調理操作によるテクスチャーの変化についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a パン生地は、混捏回数とねかし時間が長いほどドウの粘弾性、伸展性が増す。
b 豆腐の形をくずさずに水気を絞るとき、時間の経過とともに豆腐は変形してクリープ現象がみられる。
c 生肉は、生姜汁につけて加熱すると生姜プロテアーゼが食肉中の筋鞘に作用して肉は硬化する。
d ホワイトソースは、ルウの加熱温度が100℃以上になると粘度が低下する。
e バターが少なく、卵の多いケーキは、粘弾性が少なく弾性変形と流動変形を起こしやすい。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe
55 コロイド分散系についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 泡沫とは、液中でできた気泡が液面から消えずに浮上している気泡の集合体で、ビールの泡はこの例である。
b エマルションとは、2液体の一方に他方が液滴となって分散した状態で、マヨネーズがこの例である。
c サスペンションとは、液体中に微細なコロイド粒子が分散している形態で、分散粒子が微細なほど沈降速度が早く、水ようかんがこの例である。
d ゾルとは分散媒が液体で分散相が固体のコロイド溶液で、寒天液はこの例である。
e ゲルとは、ゾルが流動性を失い多量の溶媒を含んだままで固体のように一定の形を保持している状態で、さらし飴はこの例である。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe
56 嗜好の評価法についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 順位法は3個以上の試料をパネルに与えて、ある特性について順位をつけさせる簡便で精密な手法である。
b セマンティック・ディファレンシャル(SD)法は、食品のイメージ測定や試料の多面的な特徴をとらえるプロフィル法の一つとしても用いられる。
c 特性の大きさの程度を評定する評点法は、試料のある 特性について、パネルに絶対評価で点数をつけさせる方法である。
d ファリノグラフやエクステンソグラフは、食物を手でこねたり伸ばしたりした時の生地の強さ、こしや伸びやすさなどを測定する。
e 物性の客観的測定には基礎的、経験的、模擬的方法がある。レオロメーターは物性値を基礎的方法で求める装置である。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとd (4)dとe (5)aとe
57 野菜についての記述である。正しいのはどれか。
(1) 野菜は、水浸漬によりペクチン質に変化が起き、組織の軟化、細胞膜の透過性に変化が起きる。
(2) 緑色野菜を鍋蓋をしてゆでると茄で水中に不揮発酸が溶出し、これを冷水中に流出させると美しい緑色が得られる。
(3) 野菜に含まれる無機質の主なものは、カルシウム、カリウム、鉄であるが、水に溶けやすく、洗浄、浸漬、加熱過程で溶出される。
(4) 水浸漬によるカルシウム溶出率は、食塩、食酢の添加により、溶出が低下する。
(5) アスコルビン酸酸化酵素の作用の強い野菜は、食塩を添加するとビタミンCの損失が多くなる。

1994年(平成6年)第八回

52 藻類抽出物等の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)寒天ゲルは、しょ糖添加によりゲル強度を増すが、果汁、牛乳はゼリー強度を低下させる。これは果汁中の果肉、牛乳中の脂肪やたんぱく質がゲルの形成を阻害するためである。
(2)寒天ゲルの調製において比重の違う材料を混合する時は、寒天派のゲル化温度に近い40℃付近で混ぜ合せると分離しにくい。
(3)ゼラチンゲルは寒天ゲルよりも粘着力が弱く接着しにくいので、二色ゼリーやリボンゼリーなどを作りにくい。
(4)寒天・ゼラチン混合ゲルは、両者の中間的な食感のゲルとなり、寒天ゲルの離漿を抑えゼラチンゲルの融解を抑える効果が得られる。
(5)無機質添加によってゲル化するカラギーナンゲルは、寒天よりも透明度がよく、ゲル融解温度も低く口ざわりはゼラチンに近い。


53 でんぷんの調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)でんぷんを水のない状態で高温で加熱すると、でんぷん分子が切断されてデキストリンを生ずる。
(2)調理では白色ルウ調製時に、でんぷんの一部がデキストリン化し、ソースの粘度は上昇する。
(3)黄味酢は卵黄の粘性を利用した調理であるが、でんぷんを液量の1〜4%添加し、80℃になった時、卵黄を添加すると、粘度低下を防ぐことができる。
(4)パール状でんぷんは、でんぷんを攪拌しながら球状とし、半糊化状にローストしたもので、スープの浮身や各種のデザートに利用度が 高まっている。
(5)タピオカを用いてパール状でんぷんを作る場合の加熱方法は、ポットを用いて熱湯にふりこみ、3〜4時間放置すると食感のよい製品が得られる。
54 食品の冷凍及び解凍についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a ブロッコリーなど緑の野菜を冷凍する場合には、ブランチングしてから行うとよい。
b 飯やパンなどのでんぷん食品は冷凍に適さない。
c 冷蔵庫内の緩慢解凍は急速解凍に比べ、冷凍魚、肉類の復元性は劣る。
d 冷凍のじゃがいもは凍結したままで、加熱調理を行う。
e 電子レンジによる急速解凍は、短時間で解凍でき、微生物の繁殖が少ない。
 (1)aとb (2)aとc (3)bとc (4)cとd (5)cとe
55 妙め物についての記述である。誤っているものはどれか。
a 妙め物は油脂と鍋肌の高温で加熱し、均一に熱を伝えるために攪拌する。
b 抄め物は、熱容量の大きい、温度変化が少ない鉄製の中華鍋やフライパンが器具として適当である。
c ほうれんそうを色よく炒めるためには、はじめの油脂温度を低くする。
d ルウは、厚手なべで弱火で時間をかけて攪拌しながら煎る。白色ルウの終温は100℃、茶褐色ルウは160℃である。
e ビーフステーキを、肉汁を失わず、軟らかく加熱するためには、高温の油脂で表面を加熱した後に弱火にして好みの焼き加減にする。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとd (4)dとe (5)aとe
56 きのこ類の調理についての記述である。誤っているものはどれか。
(1)干し椎茸は、60〜80℃の水温でもどすと5'-ヌクレオチドの損失が少ない。
(2)干し椎茸のおいしさは、旨味成分よりむしろ菌傘の厚さとの相関が高く、肉薄の香信より肉厚の冬茄(とんご)がおいしい。
(3)マッシュルームは、切り口がポリフェノールオキシダーゼにより褐変しやすいので、供食直前に切り、レモン汁をかけて色を白く保つようにする。
(4)きのこをおいしく調理するには、5'-ヌクレオチド、アミノ酸、糖アルコールなどの複合された旨味成分の生成と歯ざわりを失わない火加減が要点である。
(5)きのこの香りを生かすには、直火焼きにするが、味を生かすには乾式加熱がよい。
57 魚介類の調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)魚肉が畜肉に比べて軟らかく、さしみで食べることができるのは、筋原繊維たんぱく質が多く肉基質たんぱく質が少ないことによる。
(2)肉基質たんぱく質は各魚肉特有の舌ざわりや歯ごたえなどの食感に関与しており、ヒラメ、カレイ、コイは比較的多い。
(3)いか肉はイワシなどと同様、食塩を加えてすり身にすると「すわり」をおこしいか団子を作ることができる。
(4)あらいは活魚を処理して魚肉を薄くそぎ切りにし、氷水中で洗って筋肉を収縮させ、魚肉に特殊な食感を出させる調理法である。
(5)かつおのたたきでは、身の軟らかい魚肉の表面を強火でさっと焼くことにより舌ざわりや歯ごたえを改良する。

1993年(平成5年)第七回

52 調理における砂糖の役割についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)あんに加えた砂糖は、乾燥を防ぎ、糊化でんぷんの老化を抑制する。
(2)卵焼きに入れた砂糖は、熱凝固温度を高め、卵焼きを軟らかくする。
(3)ジャムを作るとき、砂糖は酸とともにペクチンゲル形成の要素となる。
(4)砂糖は小麦粉生地の吸水性を増し、グルテンの形成を促進する。
(5)杏仁豆腐のシロップの砂糖は、液の比重を高め液中の材料の浮上を促進する。


53 調理エネルギー源についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a まき、木炭、石炭などの化学エネルギーを熱エネルギー変換させて利用する調理の歴史は最も古い。
b 電気(ニクロム線)コンロは、電気エネルギーを赤熱ヒーターによって熱エネルギーに変換させて利用するものである。
c 電気エネルギーをマイクロ波エネルギーに変換し、これを食品が吸収して分子運動エネルギーとなって食品が加熱されるのが電子レンジ調理である。
d 電気エネルギーを磁気エネルギーに変換させて鍋底に与え、鍋自体を発熱させてその熱エネルギーを利用するのが電磁調理器である。
 (1)aとcとd (2)aとb (3)bとc (4)dのみ (5)a〜dのすべて
54 油脂の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a バターの可塑性とは外から加えられた力によって自由に変形する性質であるが温度によって影響をうけ、良好な可塑性を示す温度範囲は13〜18℃である。
b クリーミング性とは固体脂が空気を抱き込む性質で、ショートニングが最もクリーミング性に富み、マーガリン、バターの順に小さい。
c クッキーのショートネスは油脂の量が少ないほど大きい。その理由はグルテンの網目を形成しにくくするためである。
d 固体脂の融点は体温と同じかそれ以下の場合に、口中で溶け易く、口当りがよいとされている。バターは牛脂よりも融点が高い。
e 折り込みパイ生地の層構造は、層状に含まれているバターがオーブン中で急激に溶け、含まれている水分の蒸発とともに、一枚一枚の生地を浮き上げるためである。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとe (5)cとd
55 肉の調理についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a マリネ処理は肉を軟らかくする。これは肉のpHが低下して保水性が高まるためである。
b しょうが汁につけると肉は軟化する。これはじょうが汁にプロテアーゼが含まれるためである。
c 時間の加熱は肉を軟らかくする。これはコラーゲンがゼラチン化するためである。
d 骨をつけたまま加熱した肉は、骨を除いて加熱した内よりも、収縮が少なく軟らかい。
e 牛肉は死後24時間程度熟成させると軟らかくなる。
 (1)aとbとd (2)bとcとe (3)aとcとd (4)bとdとe (5)e以外のすべて
56 調理と食塩についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)汁物の適度な食塩濃度は0.6〜O.8%で、その浸透圧は体液とほぼ等しい。
(2)煮物に加えた食塩は拡散により材料に浸入し、その速度は砂糖より速い。
(3)食塩には生鮮食品中の酵素活性を抑え、褐変を防止する作用がある。
(4)砂糖に少量の食塩を加えると、対比効果により甘味が増加する。
(5)食塩の水に対する溶解度と溶解速度は、高温になると著しく増大する。
57 でんぷんの調理についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)でんぷんに多量の水を加えて加熱すると、急激に水を吸収して膨潤し、粘度や透明度を増すが、この現象を糊化という。
(2)でんぷんの老化には水分含量の影響が大きく、10〜15%以下ではほとんど老化しないが、30〜60%の範囲で老化し易い。
(3)魚や鶏肉にでんぷんをまぶすことをくず打ち(くずたたき)というが 、ゆでることによって糊化でんぷんの膜で食品をおおい、口当りをなめらかにする。
(4)薄くず汁やあんかけ料理には、透明度の高いコーンスターチを用いるが、白く仕上げるブラマンジェには、ぱれいしょでんぷん(片栗粉)が適する。
(5)ごま豆腐は、ごまの風味とでんぷんゲルのなめらかな舌ざわりと腰の強い弾力性を賞味する食べ物である。

1992年(平成4年)第六回

52 加熱調理における水の役割についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)材料をこがすおそれがなく、内部温度が均一になるまで加熱できる。
(2)比熱が小さく温度が容易に変動するので、きめ細かな温度調節が可能である。
(3)対流により加熱容器内熱の移動を促進し、温度分布を均一にする。
(4)沸点を保って加熱する限り、ほば一定温度を保持することができる。
(5)溶媒として呈味成分の移行や不要成分の除去を促進する。


53 調味についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 調味料が食品内を移動する速さは、温度が低いほど大きい。
b 落しぶたは食品の温度むらをなくすのに有効であるが、味つけを均一にする効果はない。
c 大根を加熱すると細胞膜の半透性が失われ、調味料はしみ込みやすくなる。
d 魚の化粧塩の要点は、食塩を完全に溶解させることにある。
e 水分の多い食品の方が、少ない食品にくらべて調味料の浸透がはやい。
 (1)aとbとd (2)cとdとe (3)a以外のすべて (4)C以外のすべて (5)e以外のすべて
54 食べ物のテクスチャーについての記述である。誤っているのはどれか。
(1)テクスチャーは食べ物の物理的性質に由来するもので、口ざわりや歯ごたえとしてとらえられる。
(2)食べ物のテクスチャーのおいしさは加齢によって変化するが、咀嚼力や嚥下力に関係がある。
(3)米飯の品質特性の中で、おいしさと相関の高いテクスチャー特性は、硬さと粘りである。
(4)さしみは魚肉のテクスチャーを賞味する調理法であるので、包丁の切れ味が大切である。
(5)同一しょ糖濃度のゼリーでも硬さによって甘味の感じ方が異なり、硬いほうが甘く感じられる。
55 成分抽出素材の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a カラギーナンは海藻から抽出されたゲル化剤で、酸によりゲル化能力が高まる。
b ゼラチンゲルは保水性が大きく離漿しにくい。
c 大豆たん白質から押し出し成形によりつくられた組織化大豆たん白質はひき肉の代替物として用いられている。
d 多くの食品から分離されたたん白質が新しい食品素材として用いられているが、小麦粉は需要が多いので小麦からは作られていない。
e ホエーたん白質は乳化性や起泡性を有し、パンやケーキに利用されている。
 (1)aのみ (2)aとd (3)cとe (4)aとdとe (5)b以外のすべて
56 野菜の加熱調理について、ア〜ウの空白を埋めることばの組合せである。正しいのはどれか。
 ペクチンは野菜の細胞間の中葉と1次細胞壁に存在し、細胞を接着する役割をもち、組織に適当な硬さ、弾性、可塑性などの[(ア)]を与えている。野菜を[(イ)]溶液中で煮ると、ペクチンが分解し、軟化する。しかし、レンコンやゴボウを酢で煮ると軟らかくならず、硬く歯切れがよいのは、[(ウ)]ではペクチンの分解がおきないためである。
   ア       イ      ウ
(1)力学的性質――――中性―――――弱酸性
(2)化学的性質――――弱酸性――――中性
(3)コロイド的性質――酸性―――――アルカリ性
(4)力学的性質――――アルカリ性――中性
(5)化学的性質――――中性―――――酸性
57 場げ油の酸化を防ぐ方法についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 野菜など水分の多い材料から先に揚げる。
b チーズなど泡立ちしやすい材料は後から揚げる。
c 揚げかすをよく取り除き、使用後は油ごして濾過する。
d 容器の口もとまで入れ、密栓して暗所に保管する。
e 使用後の揚げ油を長く保管するときは、新しい油を加えておく。
 (1)aとd (2)bとd (3)cとe (4)bとc (5)aとe

1991年(平成3年)第五回

52 和・洋・中国三様式の調理の特徴について、適切なことばの組合せはどれか。
 日本料理は季節の材料の色や形を(ア)調理法で生かす(イ)中心の料理で包丁さばきを重視する。西洋料理は種類のかぎられた肉類を(ウ)やソースの変化で多様な料理にしたり、肉の臭気を消す(エ)を多様する。中国料理はふかひれ、くらげ、なまこなど(オ)乾物が珍重され(カ)中心の料理になる。

  ア    イ    ウ    エ    オ     カ

a単純な aなま物 aスープ a香辛料  a塩蔵  a炒め煮

b素朴な b素材  bワイン b香草   b輸入  b味付け

c豪華な c主食  c加熱法 c食塩   c水産  c揚げ物

(1)a―c―b―b―c―a (2)b―c―a―b―a―c

(3)a―b―c―a―c―b (4)c―a―b―c―b―a

(5)b―a―c―b―a―c

53 でん粉の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a ブラマンジェにはゲル形成能の良いじゃがいもでん粉が用いられる。
b くず桜の皮をつくるには、くずでん粉を完全に糊化させ、急冷した後包む。
c うすくず汁には、透明度が高くて粘性の強いコーンスターチが適している。
d ごま豆腐の弾力あるテクスチャーを得るには、十分な加熱時間が必要で、攪拌程度は関係がない。
e 溜菜に食酢を用いる場合、pHが3.5以下になると加熱してもでん粉は糊化しない。
 (1)aとbとc (2)cとdとe (3)a以外のすべて (4)c以外のすべて (5)a〜eのすべて
54 牛乳の加熱について、ア〜ウの空白を埋めることばの組合せである。正しいのはどれか。
 牛乳を開放状態で加熱すると(ア)が小さくなり、液面にたん白質が集って皮膜を形成する。さらに長く煮沸を続けると、乳清のたん白質の−SH基から(イ)が発生し不快臭を生じる。また牛乳の主要たん白質である(ウ)は通常の加熱では沈澱しないが、等電点(pH4.6)付近では白色に沈澱する。
   ア     イ     ウ

(1)浸透圧―――硫化水素――カゼイン

(2)表面張力――乳酸――――アルブミン

(3)凝集性―――アミノ酸――グロブリン

(4)表面張力――硫化水素――カゼイン

(5)凝集性―――乳酸――――アルブミン

55 砂糖溶液の煮詰め温度についての記述である。正しいものには○印を、誤っているものには×印をつけた。正しいものの組合せはどれか。
a 80〜90℃――フォンダン

b 102〜103℃―シロップ

c 115〜120℃―糖衣かけ

d 140℃ ―――抜糸絹糸

e 170〜180℃―カラメル

   a  b  c  d  e

(1) ○  ×  ○  ×  ○

(2) ×  ○  ○  ○  ○

(3) ○  ○  ○  ×  ○

(4) ○  ○  ×  ○  ○

(5) ○  ×  ○  ○  ×

56 鍋についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a ほうろう鍋は素地に鉄を使ったものが多いので電磁理器には使用できない。
b 耐熱ガラスの鍋は熱伝導性が低く焦げつきやすいが衝撃には強い。
c フッ素樹脂加工のフライパンは袖なしでもこびりつず、耐熱温度は150℃である。
d アルミニウムは軽くて熱伝導が良いが、酸、アルカリ塩に弱いのが欠点である。
e 圧力鍋には安全装置がつき、内圧が上がらないと蓋が開かない方式のものが多い。
 (1)aとc (2)bとc (3)bとd (4)cとd (5)aとe
57 食味とその変動についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)塩味が極端に薄すぎると食べ物のおいしさは低下するが、うま味を加えることによって食塩の量を減らすことができる。
(2)ショ糖濃度が同じであっても、溶液に比べてゲルでは呈味性が減少し、同種の寒天ゼリーでは、硬いほうが甘味を薄く感じる。
(3)こんぶとかつおぶしの混合だしは、かつおぶし単独のだしよりもおいしく感じられるのは、味の相乗効果によるものである。
(4)食べ物のおいしさに関与する品質特性の中で、物理的因子よりも化学的因子の比率が大きいものに卵豆腐がある。
(5)食べ物にはそれぞれおいしいと感じる温度域があり、温かい食べ物は60〜65℃前後、冷たい食べ物は5〜10℃前後が快い感覚を与える。 

1990年(平成2年)第四回

122 嗜好性の評価についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 人間の感覚によって評価する官能検査と、機器測定による理化学的評価とに大別される。
b 二点比較法によって差の識別を行う場合には、試料を並べる順序を人によって変えないよう配慮する。
c クリープ測定装置は、食べ物をこねた時の感覚を測定するために開発された模擬的測定装置である。
d 官能検査で識別テストを行う場合には、官能検査室を使用しない方が良い。
e 食べ物の味の強さは呈味成分の濃度を機器によって測定しただけで評価できるとは限らない。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとe (4)aとbとd (5)aとcとe


123 水(食酢などを含む)と油の乳化状態には、O/W(水中油滴)型とW/0(油中水滴)型との2つのタイプがある。誤っているのはどれか。
(1)水で希釈したときに分散して水が濁ればO/W型、分散せず濁らなければW/0型エマルジョンである。
(2)0/W型は油相の割合が75%までが安定の限界で、それ以上に油が増加すると乳化状態は不安定になる。
(3)バタークリームはW/0型で、水溶性の調味料が溶けにくいので、砂糖はシロップか粒子の細かい粉砂糖を加える。
(4)マヨネーズの分離はエマルジョンの破壊であり、乳化状態が逆転する転相ではない。
(5)生クリームがバターになるのは、W/0型からO/W型への転相である。
124 包丁の使い方についての記述である。次の文中、ア〜オの部分に入る語句でaまたはbの組合せのうち、正しいのはどれか。
 魚をさしみにするときは、ア(a片刃 b両刃)の包丁で、イ(a押し切り b引き切り)にし、いもやだいこんを輪切りにするときは、薄刃包丁でウ(a押し切り b引き切り)にする。かたい魚の骨は、刃の厚い包丁で、刃の重みも利用して工(aたたき切り b押し切り)にする。刃の薄い包丁は刃の厚い包丁にくらべ、同じ力を加えても、オ(a横に切り分ける b縦に切り下げる)力の比が大きいので、材料へのひずみも少なく、切りやすい。
 ア  イ ウ  エ オ

(1)a――a――b――b――a

(2)a――b――a――a――a

(3)b――b――a――a――b

(4)b――a――b――a――b

(5)a――a――a――b――b

125 炊飯についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 水浸漬中の米の吸水率は、もち米では20〜25%、うるち米では30〜40%程度で、吸水量の70〜80%は30分以内に吸水される。
b 加熱を始めてから沸騰までの時間が短いと芯ができやすいが、これは米粒の外側に近い部分のでんぷんが糊化して、中心部への水の浸透が妨げられるためである。
c 圧力鍋で炊飯すると、常圧炊飯のものにくらべてやや粘りのある飯となるが、炊飯時間は50〜60%程度に短縮される。
d しょうゆは米粒の吸収および炊飯中の泡立ちを抑制するので、味つけ飯は芯ができやすく焦げつきやすい。
e 飯を保温しておくと、水分は減少し硬くなるが還元糖は増加する。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとd (4)dとe (5)aとe
126 野菜の調理についての記述である。文中の下線の部分のうち、誤っているのはどれか。
 野菜の細胞膜は半透性で、生野菜を冷水に浸すと、その細胞内液の(1)浸透圧により、水を吸収して組織は張力を増す。逆に高張液に浸すと野菜から(2)脱水が起こる。しかし、野菜を加熱すると細胞膜の半透性は失われて、それ以後の調味料の浸透と成分の溶出は、主に(3)拡散によって進行し、その速度は加熱温度のほか(4)細胞液濃度に比例し、一般に(5)分子量に反比例する。

127 食肉の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 食肉を加熱後に冷製料理として用いるとき、豚脂は口中の温度で溶けないが牛脂は溶けるので、コールドビーフには脂肪の多い部分を用いる。
b ハンバーグステーキに用いるひき肉は、調味してから十分に混ぜ合わせると結着力が強められ、加熱したときゲル状にまとまりやすい。
c 食肉を、ワイン、食酢、レモン汁に香味野菜を加えた調味液に漬け込んでから加熱すると、肉のpHが上がって保水性を増し軟化する。
d シチューには、比較的かたい肉を用いるが、長時間加熱すると、結合組織のコラーゲンはゼラチン化し、肉はほぐれやすく、やわらかくなる。
e 焼き上げた直後のローストは、肉の内部と外部の温度差が大きいので、室温にしばらくおいて温度差を縮めてから切り分ける。
 (1)aとb (2)aとc (3)bとd (4)cとd (5)dとe

1989年(平成元年)第三回

122 しょ糖濃度の等しい2種類の小ようかんA・Bの甘さを官能検査で比較したところ、Aの方が甘いと判定された。この理由として不適切なものはどれか。
(1)AはBよりもゲル強度が小さかった。
(2)Aにはしょ糖以外の甘味料も含まれていた。
(3)Aには微量の食塩が含まれていた。
(4)Aは冷蔵庫から出したばかりで、Bより温度が低かった。
(5)AはBより水分含量が多く、寒天量が少なかった。


123 豆類を水に浸漬したときの変化についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)浸漬処理による吸水は約20時間で完了し、吸水後の豆の重量は2.O〜2.2倍、容積は2.4〜2.6倍に達する。
(2)吸水速度は温度の上昇に伴って増大し、豆が新しいほど吸水速度も吸水率も大きい。
(3)大豆にO.2%の重曹(炭酸水素ナトリウム)を加えて浸漬すると、吸水率は増加し、加熱したときの硬度は減少する。
(4)あずきは浸漬後5〜6時間までの初期吸水が著しく大きく、それ以後の吸水量は、ゆっくりと増加していく。
(5)あずきは表皮より内部の子葉の吸水が大きく、その膨潤圧により表皮がさけて、胴切れを起こしやすい。
124 ゆで方についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 色止めとは、食品固有の色が変色あるいは褐変するのを防ぐことで、ゆでた青菜を冷水に入れるか、風を当てて急冷して美しい緑色を保つことである。
b 渋切りとは、あずきをゆでるときにいったんゆで水を捨てることであり、タンニンやサポニンなどの成分が除かれる。
c 霜ぶりとは、魚介類や肉類の表面だけが白くなる程度に熱湯を通したり、湯をかけたりすることで、表層部のたん白質が、熱により部分的に変性することである。
d 油抜きとは、油揚げ、べ一コンなどを湯の中に入れたり、熱湯をかけたりすることであり、表面の余分な油脂を取り除くことである。
e 湯むきとは、食品を熱湯に通したり、浸したりしてすぐに冷水にとることであり、外皮を除きやすくすることである。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとdとe (4)a〜eのすべて (5)aのみ
125 生クリームの調理についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 泡立てた生クリームは可塑性をもち、形を自由に変えることができるのでケーキのデコレーションに用いられる。
b 泡立てた生クリームは、凝集した脂肪球が連続的につながっていて、気泡を抱き込んだ網目構造をもっている。
c 生クリームの起泡前の温度履歴は起泡性に影響を与える。保存温度の高い生クリームほど、起泡時間は短かいが起泡性は劣る。
d 生クリームを過度に泡立てると、脂肪球の凝集性が大きくなりすぎてバター粒を形成し、液体が分離する。
e 5〜10℃の低い温度で泡立てた生クリームは、きめが細かくなめらかであるが、高温で泡立てると気泡が大きく粗い状態になる。
 (1)acdのみ (2)abのみ (3)bcのみ (4)dのみ (5)a〜eのすべて
126 調味料についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 砂糖を140〜160℃まで加熱して冷却すると100℃付近から糸を引くようになる。
b 大根やいもなどを煮る場合にしょうゆを用いると、食塩で調味した場合にくらべてやや硬く仕上る。
c みそを長く加熱するとアミノ酸や香気が増加して、味が良くなる。
d 大根のせん切りに食塩を加えると脱水が起こるが、食塩量を多くしても脱水量は変化しない。
e 食酢は3〜4%の酢酸を含み、解離した水素イオンのために酸味を呈する。
 (1)aとb (2)bとc (3)cとd (4)dとe (5)eとa
127 a〜eの現象に関係の深い物質を1〜5の中から選んで、文の後に数字で示してある。誤っているものの組合せはどれか。
 1 ミロシナーゼ
 2 アントシアニン
 3 ペクチン
 4 アルギン酸
 5 アスコルビナーゼ
a じゃがいもを長く水にさらすと、加熱したときに煮えにくくなる。――――3

b だいこんとにんじんを混ぜてすりおろすと、ビタミンCの酸化が早い。――5

c わさびをゆっくりすりおろしてしばらくおくと、辛味が増す。――――――4

d なすの漬物に鉄くぎを入れておくと、青紫色が安定化する。―――――――2

e 乾燥わかめを水でもどして加熱すると、軟化して汁が粘りをおびる。―――1

 (1)aとc (2)bとd (3)cとe (4)bとc (5)aとe


1988年(昭和63年)第二回

122 食味に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)うす塩味でもおいしく食べられる調理法の基本は、材料がもっているうま味を引き出すことである。
(2)甘味に少量の塩味が加わると甘味の強さを増すが、逆に酸味に塩味が加わると刺激の強さをやわらげる。
(3)果糖の結晶はβ型で、水に溶かすと一部がα型に変わり、水溶液中で平衡を保つが、α、βの比率は温度によって異なり、高温では甘味の少ないβ型が増えて甘味度が急速に低下する。
(4)食酢には揮発性成分が多いので、長く加熱すると味、香りが変化することが多い。
(5)硬いゼリーは軟らかいゼリーよりも甘味を強く感じるのは、テクスチャーが味の感度に影響を与えるためである。


123 小麦粉の生地(ドウ)に砂糖を加えると、生地(ドウ)中の水が奪われ、グルテンの形成を抑制し、粘弾性を低下させる。下記の記述のうち砂糖の抑制効果の大きい順に配列してある組合せはどれか。
a 小麦粉に水を加えて生地(ドウ)を作っておき、これに砂糖を混ぜる。
b 小麦粉と砂糖をよく混ぜておき、これに水を加える。
c 砂糖を水に溶かしておき、これに小麦粉を混ぜる。
 (1)a―→b―→c (2)a―→c―→b (3)b―→a―→c (4)b―→c―→a (5)c―→b―→a
124 蒸し物に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)蒸すという加熱法は、水蒸気のもつ潜熱(539ca1/g)により食品を加熱する方法で、蒸気量の調節で1OO℃以下の温度を利用することもできる。
(2)ほどよい硬さの強飯の重量はもち米の重量の1.6〜1.9倍である。このような硬さにするため、蒸す途中で振り水をする必要がある。
(3)米、さつまいもなどのでんぷん性食品は100℃で蒸すが、希釈卵液などのたん白質性食品は90℃前後が適当である。
(4)1個のさつまいもを丸のまま蒸したときと、これを4つに切って蒸したときとのガス消費量は、4つに切った方が大きい。
(5)蒸し物は煮物に比べて、材料の水溶性成分の損失が少なく、食品のもっている形や風味も損われにくい。
125 いも類の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a やまのいもを生ですりおろすと強い粘性を示すが、これは糖たん白質によるもので、加熱するとさらに粘性を増す。
b 粉ふきいもは、加熱によりじゃがいもの細胞内のでんぷん粒子が膨潤糊化し、細胞間のペクチン質が流動化して、細胞が分離しやすくなる状態を利用した調理である。
c さつまいもを用いたてんぷらの衣や蒸しパンに炭酸水素ナトリウム(重曹)を加えると緑色になることがあるのは、クロロゲン酸がアルカリ性で緑変するためである。
d さといもに含まれる粘質物は、調理の際のふきこぽれの原因となるが、ゆで水に食塩や食酢を加えるとこれを防ぐことができる。
e さつまいも中のβ-アミラーゼは、活性が強く失活温度も高いので、温度上昇の速い電子レンジで加熱したいもは、石焼きいもよりも甘味が強い。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe
126 魚肉の酢じめについての記述である。a〜eの下線を引いた部分のうち、誤っているものの組合せはどれか。
 酢じめとは魚肉に塩を振って組織をひきしめてから食酢に浸漬する操作である。魚肉にa.4〜6%の食塩を加えると、浸透圧による脱水が起こる一方、筋原線維のたん白質 b.ミオシンとアクチンの結合の変化により、筋肉組織はしまって粘稠性を帯びる。また食塩のナトリウムイオンと塩素イオンがたん白質の極性基に作用し、肉のc. 保水性が低下する。食塩でしめたあと食酢に浸漬すると、たん白質は凝集し魚肉は硬くなる。塩じめせず、いきなり酢につけるとd.この変化は起こらない。このほか食酢には魚体表面に付着した細菌の増殖を防ぎ、同時に鮮度低下によるe.トリメチルアミンなど魚臭成分の生成を抑える働きがある。
 (1)aとe (2)bとd (3)aとc (4)bとe (5)cとd
127 調理用燃料のガスについての記述である。誤っているのはどれか。
(1)調理用ガスこんろのガスは、空気孔から取りこんだ空気と炎口の周囲から取りこんだ空気によって燃焼する。
(2)ガスの燃焼時に生じる熱エネルギーは、おもに空気や発生水蒸気などの対流により器具や食品に伝えられる。
(3)ガスこんろは、どのガスでも最大発熱量はほぼ同じになるようにガスの種類に合せて調整されている。
(4)ガスの燃焼による発生熱量は、取りこんだ空気量にだけ比例して増大する。
(5)プロパンガスは、都市ガスより発熱量が高く、また、酸素消費量も大きいので爆発もしやすい。

1987年(昭和62年)第一回

122 次のような調理条件において処理した後の可食部についての記述である。重量の大きい順に配列してあるのはどれか。
a 白米2カッブに容量で2割増しの水を加えて炊飯する。
b 生卵5個を固ゆでして卵殻を除く。
c 干ししいたけ209を約30分水に浸漬する。
d 1尾100gの小あじ10尾の頭、骨、内臓等を除き、三枚に下ろす。
 (1)a→b→c→d (2)b→a→d→c (3)d→a→b→c (4)c→d→a→b (5)a→d→b→c


123 かつお節の煮だし汁の取り方についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a かつお節の煮だし汁を取るときは、魚の生ぐささを逃がすため鍋のふたはしないで加熱する。
b 一番だし汁は、かつお節を薄く削って水が沸騰したところへ入れ、再沸騰したら火を止めてしばらくおき、上澄を取る。
c かつお節の煮だし汁中に抽出される旨味成分の量は、かつお節の使用量が水の量の1O%以内の場合には、使用量に比例して増大する。
d 二番だし汁は、一番だしのだしがらに一番だしのときの1/2の量の水を加えて数分間沸騰させ、上澄を取る。
e 混合だし汁は、こんぶを水から入れて加熱し、2〜3分沸騰させた後取り出してかつお節を入れ、再沸騰したら火を止め、上澄を取る。
 (1)aとb (2)cとd (3)aとe (4)bとc (5)cとe
124 小麦粉の膨化調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a スポンジケーキの膨化は、イーストの糖分解によって発生する炭酸ガスによるものである。
b シューの膨化は、生地の中に含まれる空気を核とした水蒸気の熱膨張によるもので、生地は引き伸ばされ、内部に大きな空洞を作って加熱凝固し、シューを形成する。
c パイクラストの薄層が浮き上がるのは、生地に含まれている水の蒸気圧によるもので、脂肪は層の浮き上がりを助ける。
d べ一キングパウダーを加えたホットケーキの生地は、炭酸水素ナトリウム(重曹)と酸性剤が生地の中の水に溶けて化学反応を起こし、炭酸ガスを発生して膨化する。
e 中華まんじゅうの皮の膨化は、生地の卵泡の抱合する空気の熱膨張とこれを核とした水蒸気圧によるものである。
 (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd {5)dとe
125 卵の調理についての記述である。誤っているものの組合せはどれか。
a 卵の熱凝固には温度とともに加熱速度が重要で、茶碗蒸し、カスタードプディング等のすだちを防ぎ、なめらかな食感を得るためには、急速な加熱を行う。
b 茶碗蒸しのような数倍の希釈卵液が熱凝固できるのは、食塩の存在によるもので、減塩食の茶碗蒸しは凝固しにくい。
c カスタードプディングの熱凝固は、牛乳中のカルシウムによって促進されるので、同じ卵濃度の茶碗蒸しより凝固物は安定しており、離漿も少ない。
d 20〜40%の砂糖を添加すると卵のたん白質の熱凝固温度は低下し、凝固物は保水性の小さい弾力のあるゲルになる。
e 卵のたん白質の熱凝固温度は、等電点付近のpH(4.5〜4.9)で最も低く、落とし卵や卵白によるスープの清澄には、少量の食酢を加えると有効である。
 (1)aとb (2)bとc (3)aとd (4)cとe (5)bとe
126 上層と下層とで色や香りの異なる二色ゼリーを作るとき、寒天の場合とゼラチンの場合とでは、型に流し込む温度条件とそれによる凝固状態が異なる。次のうち二つの層が良く接着する方法の組合せはどれか。なお寒天濃度を1%、ゼラチン濃度を3%とする。
a 寒天――――下層を冷蔵庫で冷却し、良く固まってから上層を流し込む。
b 寒天――――下層を室温で放冷し、固まらないうちに上層を流し込む。
c ゼラチン――下層を冷蔵庫で冷却し、良く固まってから上層を流し込む。
d ゼラチン――下層を室温で放冷し、固まらないうちに上層を流し込む。
 (1)aとc (2)bとc (3)bとd (4)bのみ (5)cのみ
127 電子レンジは、マイクロ波を食品に照射した際に起こる分子振動によって発生する摩擦熱の発生を利用した調理機器で、その発熱量は電波エネルギーを吸収する物質の比誘電率と誘電力率の値によって支配される。誤っているのはどれか。
(1)水は比誘電率が大きく、水分量の多い食品は発生熱量も大きい。
(2)金属はマイクロ波を反射するため、アルミ箔で覆った食品は発熱しない。
(3)同じ分量の食品でも細かく分割するほど発生熱量が大きく温度上昇が早い。
(4)氷は比誘電率、誘電力率とも水より小さいが、溶けた部分は値が増すので、冷凍食品の解凍はむらを生じやすい。
(5)マイクロ波は、ガラス、陶磁器を透過するので、容器をそのまま電子レンジに入れても内部の食品だけが発熱する。